
鈴木史香様/古川聡子様/八木淑晴様/渡邊哲朗様
10年ぶりにオンライン教育基盤を刷新したSBI大学院大学様。完全オンラインのMBA教育に欠かせない“双方向の学び”をより確かなものにするため、ディスカッション機能をはじめとした重要要件を強化。「経営に求められる人間学」という理念を支える体制がさらに進化しました。
本記事では、その刷新を可能にしたカスタマイズ開発の舞台裏を伺いました。
導入前の課題
- 旧LMSの利便性向上や運用負荷低減に課題
- ディスカッション機能・視聴履歴管理の精度向上が必須
導入サービス
- KnowledgeDeliver、カスタマイズ、DKクラウド、AMSオプション、多言語オプション
導入後の成果
- 学生・教員の利便性を高め、学びに集中できるLMSを構築
- 多くの科目で導入される「ディスカッション機能」を強化し、教室のような臨場感ある双方向の学びを実現
- 視聴履歴の精度向上により、忙しい社会人学生のスキマ時間の学びを支援
- LMSの多言語化でグローバルな学習環境に対応
国内外の社会人が意欲的に学ぶ“完全オンラインMBA”

最初に、SBI大学院大学のご紹介をお願いします。
鈴木様:完全オンラインでMBAを取得できる専門職大学院です。実務・実践を重視した経営学だけでなく、組織のトップとして欠かせない「人間学」を学べるカリキュラムが特徴です。
主な学生層を教えてください。
鈴木様:22歳以上、社会人経験3年以上を入学条件としているため、社会人経験をお持ちの意欲の高い方が中心です。関東圏だけでなく、北海道から沖縄まで、さらにはアジアを中心に海外で受講されている方も増えています。時差があってもオンデマンドで学べることが通信制ならではの強みです。

海外からや働きながらでも無理のない受講が可能となっている。
10年の運用で見えた限界 ―― LMS刷新を決断した理由
このたび、オンライン教育の基盤となるLMSをリプレイスされました。背景をお聞かせください。
古川様:以前のLMSを10年間利用してきましたが、UIの古さやセキュリティ対応、他システムとの連携(シングルサインオン)など、細々とした“使いにくさ”が積み重なっていました。こうした状況を改善し、学生や教員の利便性を高めるため、リプレイスを決断しました。
新しいLMSに求められた要件は何でしたか。
古川様:本学では、多くの授業でオンライン上のディスカッションを取り入れており、それが成績評価の対象になっています。このディスカッション機能をいかに実現していただけるか――ここがリプレイスにおける最大のポイントでした。
また、学生が移動中などのスキマ時間に学ぶニーズに対応するため、通信が途切れても動画の視聴履歴を正確に残せることも、絶対に外せない要件でした。
7社比較を経て採用!決め手は「要件実現力」と「真摯なサポート」

最終的にKnowledgeDeliverを採用された理由を教えてください。
渡邊様:デジタル・ナレッジさんを知ったのはEDIX(教育総合展)です。教育業界に精通し、生成AIなどの新しい技術にも積極的に取り組まれているという印象を受けました。7社のLMSを比較検討しましたが、デジタル・ナレッジさんは質問への回答も早くて的確。安心してお任せできると感じました。
古川様:カスタマイズ性という部分ではMoodleも最終候補でしたが、自由度が高い分、職員側の運用管理の負荷が大きく、長期的な安定運用は難しいと判断しました。その点、デジタル・ナレッジさんは要件を一つひとつ丁寧に解きほぐし、「こうすれば実現できます」と具体的に提案してくれました。一緒に考え、伴走してくれる真摯な姿勢や運用サポートの厚さが決め手となりました。
ディスカッションを再設計 ―― “教室の臨場感”と“使いやすさ”の両立で履修を支援
今回、大きく進化したディスカッション機能について詳しくお聞かせください。
古川様:はい。一つのテーマに対し、その科目を受講しているすべての学生がテキストベースで議論できます。「自身の投稿」「他の学生からのコメント」「それに対する返信」が3層のツリー構造で表示され、議論の流れをひと目で追える作りになっている点がポイントです。

クリックで開閉できるパネル式のディスカッション画面
投稿件数も表示され、議論の全体像や最新状況がひと目で把握できる。
古川様:さらに、投稿やコメントは画面の読み込みのたびに更新されるため、自分の投稿中に他の学生から新しい投稿があった場合も把握できるようになりました。
ほかにはどういった点が改善されましたか。
八木様:新規の投稿やコメントがあったとき、学生に通知が届きますが、旧システムでは通知設定が限定的で、見落としや逆に通知が多すぎるという不便がありました。新システムでは「自分の投稿にコメントがあったときだけ通知を受け取る」など、学生自身が科目ごとに細かく設定可能になりました。
通知設定を細かく制御可能になったことでどのようなメリットがあるのでしょうか。
古川様:科目によっては「自分の投稿を1回/他の学生へのコメントを1回/自分の投稿へのコメントに返信を1回が必要」など、ディスカッションに細かいルールがあり、未達成は減点対象になります。とはいえ、学生数が100名を超えるほどのクラスでは投稿数も非常に多く、すべての投稿に対して通知をONにしておくのは非効率です。そのため、ディスカッションルールに沿った細かい通知制御は、学生の利便性向上や質の高い学びを実現するうえで非常に重要なポイントでした。
双方向型で学びを支える ―― 進化するオンラインMBAに最適な教育基盤へ

ディスカッション機能はどのくらいの授業で活用されていますか。
古川様:開学当初は小テストやレポートによる評価が中心でしたが、今では全体の約半数の科目にディスカッションによる成績評価が組み込まれており、今後さらに増える見込みです。
LMSの刷新は御校の教育にどのような意義をもたらしましたか。
古川様:開学当時と比べて、オンライン学習に対する理解は飛躍的に深まり、教員の授業の進め方も進化しています。こうした教育の進化に合わせて、LMSも双方向でのインタラクティブな学びを支えるシステムへと進化できたことは、大きな意義がありました。
鈴木様:居住地や勤務形態で通学が叶わないものの、教員や学生同士のコミュニケーションに積極的な学生が多くいます。動画を見るだけではどうしても孤独で受け身の学習になりがちですが、双方向にやり取りできる機能があることで、共にMBA取得を目指す“仲間”を感じることができる場になっています。
また、SBI大学院大学ではSBIグループの創業者であり、本学理事長を務める北尾吉孝の思想をもとに経営に求められる「人間学」をカリキュラムの中核に据えています。
企業や組織を動かすのは常に「人」――時代がどのように移り変わっても、経営においては知識や理論だけでなく、 “人としての在り方”や“他者との関わり方”が重要です。
そうした観点からも、今回ディスカッション機能を強化できたことは大きな意味がありました。
“ニッチ要件”もカスタマイズで実現 ―― 次なる挑戦を見据えて
そのほかにも重要な改善点はありますか。
古川様:本学が強く要望していた 動画視聴履歴の精度向上についても、カスタマイズで確実に形にしていただきました。他のシステムでは、移動中に通信が途切れた際、ストリーミング再生はできても履歴が正確に残らないケースが多かったため、この点をしっかり対応いただけたのは大きなポイントでした。結果として、視聴履歴の“取りこぼし”がなくなり、社会人学生のスキマ学習をより安心して支援できるようになりました。
また、本学には外国籍の学生も在籍しており、今後の発展のためにもグローバル化は必須でしたので、LMSの多言語化を実現できたことも大きな成果でした。
弊社担当者の対応はいかがでしたか。
古川様:今回、私たちが求めた要件はかなり複雑で込み入っていたと思います。ディスカッション機能や視聴履歴管理は本学にとっては生命線ですが、一般的には“ニッチな機能”であり、ほかにも細かい要望がたくさんありました。それらを一つひとつ丁寧にヒアリングして解きほぐし、「それはこうしましょう」「こうすれば実現できます」ときめ細かく対応してくださったのは、本当にありがたかったです。

ありがとうございます。最後に、今後の取り組み予定と抱負をお聞かせください。
古川様:学生と教員の意見を取り入れながら、さらなる改善を続けていくと共に、次のステップでは、職員業務の効率化なども視野に入れ、見直してきたいと考えています。
八木様:完全オンラインの本学にとって、LMSは最も重要な中核システムであり、“校舎そのもの”。その基盤をしっかり整えられたことに手ごたえを感じています。今後はこの基盤をさらに磨き上げ、学生がストレスなく学びに集中できる環境を実現していきます。また、デジタル・ナレッジさんの協力のもと、生成AIなど新しい技術も積極的に取り入れながら、“SBI”を冠する大学院として先進的なオンライン教育の実現を追求していきたいと考えています。
【デジタル・ナレッジからみた本事例のポイント】
オンラインで学習・議論する大学様においては不可欠となる「ディスカッション機能」を実装させていただきました。SBI大学院大学様で行われている、学生様への手厚いサポートの一助となるよう、LMSを通じて、引き続きご支援してまいります。
《文教ソリューション事業部 シニアコーディネータ 松村香菜》
ご利用いただいた製品・サービス
- カスタマイズ
- DKクラウド
- AMSオプション
- 多言語オプション
お客様のサイト
お客様情報
| 名称 | SBI大学院大学 |
|---|---|
| 設立 | 2008年4月開校 |
| 本社所在地 | 東京都港区六本木1-6-1 泉ガーデンタワー21階 |
