【プロジェクト報告】国際移住機関(IOM)の『移民活用人材育成プロジェクト』が完了しました

デジタル・ナレッジの提供する、多言語版・海外サーバ利用のASPサービス『ナレッジデリグローバル』が、国際移住機関(IOM)シエラレオネ事務所が実施する「移民活用人材育成プロジェクト」の現地人材教育に採用され、プロジェクトが完了しましたのでご報告いたします。

学習する生徒さんの様子

本プロジェクトについて

本プロジェクトは、シエラレオネの弱体化した医療・保険分野における、シエラレオネ人的資源の知識、技能向上を目的として行われました。国外のシエラレオネ人の知識移転、現地訓練の質と持続可能性を強化するため、弊社のeラーニングシステムを活用し、アメリカにいる講師とシエラレオネ現地の生徒を繋ぐ遠隔での円滑な教育を可能としました。

実施概要

実施地 シエラレオネ大学医療応用科学学部
(University of Sierra Leone, College of Medicines and Allied Health Sciences)
対象 15名の大学院生。後に、33名の学部生が参加。
供与機材 DELLデスクトップコンピューター:11台
HPレーザープリンター:1台
ヘッドセット:48ヶ
ウェブカメラ:24ヶ
アンチウィルスソフト(25台分):1式
接続機材:1式
活動内容 学習管理システム(LMS)を利用した、「研究方法(Research Methods)」及び
「保険政策(Health Policy)」の授業の配信。
出資者 日本政府

シエラレオネの現状と課題

シエラレオネ共和国は、西アフリカの大西洋岸に位置する共和制国家です。2002年まで続いた内戦で、医師、看護師、教師、技術者、管理者などを含む多くの国民が犠牲になり、2014年にはエボラウイルス病(EVD)の大流行に悩まされ、2015年には前例のない洪水により大きな被害を受けました。こうした事態は脆弱な保健サービスのさらなる弱体化を招き、シエラレオネは世界でも最も平均寿命が短い国(2016年で53.1歳、WHO報告)のひとつとされています。また、日本の人口1千人あたりの医師数が2.297人なのに対し、シエラレオネの医師数はわずか0.022人(2016年WHO報告)(※)となっています。その一方で、IOMが調査を行ったところ、移住した先進国に住むシエラレオネ人の医療関係者のうち、実に78%の医師(55歳以上)がシエラレオネ国内に住む医学生に訓練を提供する意思を表明していることが明らかとなりました。そこでIOMは、国外のシエラレオネ人移民協力のもと、シエラレオネ現地の医療や健康の質向上を目的とした『ディアスポラを活用した保健・洪水対策・農業セクター強化プロジェクト』を日本政府の支援を受けて発足しました。今回のeラーニング事業は本プロジェクトの活動の一環として行われました。

プロジェクト開始前の状況

シエラレオネ大学医療応用科学学部ではパソコン教室等の学生が使用できるパソコン利用環境がなく、プロジェクト開始前の調査では、84.1%の学生がパソコンへのアクセスがなく、61%の学生は外部の商業施設においてインターネット、スキャン、印刷のために費用を払っていました。そのため、マイクロソフトワード、パワーポイント、Eメール、インターネットの使用の経験がある学生は70%でした。また、eラーニングについて聞いたことがある生徒は、全体の25%、学生のスマートフォンの所有率は23.4%でした。
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プロジェクト成果

本プロジェクトでは、新たにパソコン、プリンター、ヘッドセット、ウェブカメラ等の機器が設置されたパソコン教室において、学習設備が整いました。ディアスポラの講師にアメリカ合衆国ルイビル大学のハリス准教授及び公共衛生に長年携わってきたジャロー氏が選ばれ、「研究方法」及び「保険政策」のeラーニングが実施されました。
プロジェクトの後半に実施された学生による評価では、以下の結果が得られました。

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プロジェクトを実施して明らかになった課題

シエラレオネ大学医療応用科学学部での初めてのeラーニング・コースの実施は、運用面で多くの課題が明らかになりました。eラーニングを使った質の高い授業の配信には、インターネット回線の整備、関係者に対するシステム活用についての周知・サポート等、大学側の調整や体制が必要であるなど、今後の改善点・注意点として共有されました。
デジタル・ナレッジでは、引き続き、eラーニング分野での教育支援を通して、アフリカの発展に寄与できるよう、活動を行ってまいります。

レポート詳細:2018-2019 IOM E-LEARNING REPORT

国際移住機関(IOM)とは?

 IOM様
国際移住機関(IOM)は、世界的な人の移動(移住)の問題を専門に扱う唯一の国連機関です。今日の移民は、国境を越えるもの、国内移住を含めて、有史以来最も多い10億人、すなわち世界の7人に1人が移民と推計されています。

情報通信・交通手段の発達だけでなく、気候変動、自然災害、人的災害、紛争、先進国での高齢化、途上国における若者の失業の急増、北と南の国々での社会・経済的不均衡などの要因で、移住が大規模になっています。
IOMは、「正規のルートを通して、人としての権利と尊厳を保障する形で行われる人の移動は、移民と社会の双方に利益をもたらす」 という基本理念に基づき、移民個人への直接支援から関係国への技術支援、移住問題に関する地域協力の促進、移住に関する調査研究などを通じて、移住にまつわる課題の解決に努めています。

デジタル・ナレッジのグローバルソリューション

global

デジタル・ナレッジでは「国際開発事業」「海外人材育成支援」「教育事業の海外展開支援」の3つの柱を中心としたeラーニングサービスを提供しております。国内での1500を超えるeラーニング導入実績とそのノウハウを活かし、国境を越えたeラーニングソリューションを実現します。

お気軽にお問合せくださいませ。

本件に関するお問合せ先

株式会社デジタル・ナレッジ
国際開発ソリューション事業部
担当:齋藤、杜(とう)
TEL:03-5846-2138
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