【インタビュー】日本光電工業株式会社
~導入3年目のブレイク!Web上でカンタン“教材内製”、海外拠点でもeラーニングを定着化~


e
ラーニング導入時にもっとも重視したのは、簡単に教材を内製化できるLMSであることでした」 そう語るのは、日本光電工業株式会社 人財開発センタの岩本様です。今では専門知識を持つ約200名のスタッフがそれぞれeラーニング教材を作成、英語・中国語のコンテンツも充実し、海外拠点も含めた同社の人材育成を力強く支えています。とはいえ、導入当初からすべてが順風満帆だったわけではないようです。導入3年目にして受講率90%以上を達成された、その経緯や工夫をお聞きしました。

日本光電工業株式会社 小山 武彦様 岩本 卓様

日本光電工業株式会社
フェニックス・アカデミー 人財開発センタ
技術教育グループ チーフマネジャ 小山 武彦様(右)
技術教育グループ イーラーニング推進担当 岩本 卓様(左)

お客様のニーズ

  • 研修項目が多岐にわたるため、研修時間が絶対的に不足している。これを補う新たな教育の仕組みとしてeラーニングを導入したい。
  • 動画を含むeラーニングコンテンツを簡単に内製化できるLMSが必要不可欠。
  • すきま学習の実現のため、スマホ対応も重要。
  • 海外の社員も対象となるため、少なくとも英語対応が必要。

導入後の成果

  • Web上で簡単に教材作成が可能なLMSの導入により、社内eラーニング「PASCAL(*1)」を構築。
  • すべての教材を約200名の社内担当者がスムーズに内製化。英語版、中国語版のコンテンツも充実し世界中の海外拠点にも対応。
  • 導入3年目には受講者数が前年比3倍、ほぼすべてのクラスで受講率90%以上を達成するなどeラーニングが定着化。
  • あらゆる研修にeラーニングを組み込むブレンデッドラーニングで、集合研修を効率化。
  • 集合研修費や海外出張費の大幅カットを実現。
  • スマホ対応によりすきま学習を定着させ、総研修時間の増加を実現。

以前の教育研修にどのような課題をお持ちでしたか。

岩本様:弊社は医療用電子機器(Medical Engineering)を開発・製造・販売するメーカーであり、その社員には、一般的な汎用知識や社会人マナー等に加え、電子機器設計のための工学や医学、医療、関連法を含めた非常に多くの知識が要求されます。そのため、各研修において時間が絶対的に足りない状況でした。

以前は集合教育がメインでしたか?

岩本様:主に集合教育と現場でのOJTです。

小山様:専門的な内容については、本社から各販売拠点に出向いて教育を行うことも多々ありました。

販売拠点は国内、海外も含め多数展開されていますよね。

日本光電工業株式会社 小山 武彦様

小山様:国内は北海道から九州まで11拠点、海外は北アメリカ、南アメリカ、中国、東南アジア、韓国、インド、中東、ヨーロッパ、さらに生産工場が中国、開発拠点が中国とアメリカにあります。海外にも年に数回は出向き、専門教育を行っていました。他の案件とセットで行くことが多かったとはいえ、大きなコストがかかっていましたし、それ以上の教育はできていなかったというのが実情でした。

そこでeラーニングの導入を検討されたわけですね。弊社のシステムを採用された経緯をお聞かせください。

岩本様:まず6社のシステムを検討し、コンペで3社に絞り、社内16名で構成される選定委員会にて32項目にわたる比較検討の結果、総合得点の最も高かったデジタル・ナレッジ社のKnowledgeDeliver(ナレッジデリバー)を選定させていただきました。

選定時にとくに重視された点は?

小山様:医学系のコンテンツや専門性の高い教材はなかなか市販されていませんので、社内で作る必要があります。そのため、教材の内製、オーサリングが簡単にできることが最重要項目でした。

日本光電工業株式会社 岩本 卓様

岩本様:必要な教科数だけでもざっと3,000以上あり、仮に一人で作成した場合、80年かかるという計算ですので、とても間に合いません。そのため、KnowledgeDeliverのように、各専門知識を持つ多くの社内メンバーが簡単に教材作成できるツールが必要不可欠でした。

他社のシステムでは教材の内製化は難しかったのですか?

岩本様:料金を払って作ってもらう、あるいは別途、有償のプログラムをインストールする必要があるシステムがほとんどで、KnowledgeDeliverのようにWeb上で教材作成が可能なシステムは他にはありませんでした。

ほかに重視された点は?

岩本様:すきま時間をうまく活用したかったため、スマホ対応についても重視しました。

実際にeラーニングを導入されてみて、どのような変化がありましたか?

岩本様:あらゆる研修にeラーニングを組み込むことで、集合研修を効率化できました。たとえば、マネージャー研修は、これまで集まってから座学を行っていた部分をeラーニング化することで、集合研修をディスカッションなどのアウトプットや実務的な内容に充てることができるようになりました。また、以前は年6回実施していた中途採用者研修を、eラーニングの導入により年3回に減らすことに成功し、研修費用も半分に削減できました。

海外でもとくに問題なく受講されていますか?

小山様:海外でも問題なくeラーニングを活用しています。これまでは、新製品が出るたびに担当者が世界中の拠点を回って教育をしていましたが、eラーニング化により海外出張費が大幅に削減できました。コンテンツを作成しeラーニングに載せれば、ほぼ同時に全世界配信ができるのがいいですね。

岩本様:また、当初の狙い通り、「すきま時間」にeラーニングで学習できるようになったことで、学習の絶対時間は間違いなく増加しています。

スマホでの受講率はどれくらいなのでしょうか?

岩本様:これは職種別のeラーニングログインデータ(表1)です。緑がPC、青がスマホ、オレンジがiPad です。PCの使用がメインですが、営業では3割以上がスマホとiPadで受講しています。海外でも15%くらいがモバイルデバイスでアクセスしていますね。これはログイン時間のデータですのでどうしてもPCが多くはなりますが、スマホで見ているという声をよく聞きますし、実際はもう少しスマホ受講が多いのではないかと思います。デバイス別ログイン時刻データ(表2)を見ると、通勤時間中にモバイルデバイスでアクセスしている人が多いことが読み取れます。

職種別ログインクライアント
デバイス別ログイン時刻 外勤職

通勤中や、出勤してまずはeラーニングにログインするという人がこんなにいらっしゃるんですね。

岩本様:ログインすると今自分が受講すべきクラスが一覧表示されます。これが浸透していますので、自主的にeラーニングを開いて受講をするというのがようやく習慣付いてきました。

eラーニングの受講率は上がっていますか?

岩本様:こちらがクラス数と受講者数の推移データ(表3)です。2014年にeラーニングを正式にスタートし、2016年には142クラスを実施、のべ約3万4,000人が受講しました。これは2015年の3倍です。導入前に、KnowledgeDeliverの先行事例として某商社様をご紹介いただいた際、先方の担当者の方が「導入当初は数クラスしかなかったが、3年目から一気に増えた」とおっしゃっていました。まさに弊社でもその通りになりました。

クラス数・受講者数の推移

受講率が伸びた要因として考えられることは?

岩本様:「第2種ME」という資格試験(*2)がありまして、弊社でも毎年数百人が受験するのですが、この対策コンテンツを作って実装したのが大きかったと思います。過去10年分の1,200問を網羅し、分野別にカテゴライズして詳しい解説も入れました。これが非常に好評で、社内合格者の声を見ると、「eラーニングを繰り返しやりました」「eラーニングの全単元を最低1周はやりました」など、ほとんどの方が“eラーニング”という言葉を使っており、非常に有効活用されている様子がお分かりいただけると思います。

小山様:今では多くのクラスで受講率90%を超えているんですよ。

受講率90%以上を達成するために、なにか工夫されていることはありますか?

岩本様:教材作成時のポリシーとして、「なるべく短く、PPTで5枚以内にする」「単元は長くても5分以内にする」と定めています。これにより、すきま時間での学習を促進しています。また、システム上は各部門で自由にクラスを作ることができるのですが、敢えてクラス作成権限をシステム管理者のみとし、申請が必要な形にしています。とかく、どの部門でも「うちの部の内容は全社員に学習させたい」と考えるものですが、これを許すとクラスが乱立してしまいます。受講者のモチベーションを維持するためにも、同時期に受講するクラス数を多くても5つ程度になるようにコントロールしています。これらの工夫により、多くのクラスで受講率90%以上を達成しています。

動画作成ツール「Video+」の使い勝手はいかがですか?

岩本様:教材作成者は何でもかんでも動画教材にしてしまうんです。ということは、使い勝手は非常に良いのだと思います。一例として、海外向けに機械の修理方法を動画コンテンツで配信していますが、非常にわかり易いと好評です。実は動画教材が増えすぎてしまい、今は私がOKを出したもののみ、動画教材を作成しているという状況ですが、本当に必要な部分で大変効果的に動画コンテンツを活用できていると思います。

今後の展望をお聞かせください。

岩本様:コンテンツをさらに充実させ、希望者が自由に受講できる仕組みを実現したいと考えています。具体的には、受講者が受講申請をして承認されれば学習ができる「承認機能」の実装を目指しています。研修時間は限られていますから、やみくもに多くの学習を課しても効果は上がりません。でも、自ら求めるものについては学習者もより意欲的に学習できるでしょうし、習得度も違ってくるのではと期待しています。

小山様:キャリアを積んで大学病院を担当するようになったり、あるいは所長クラスになりますと、より一層深い知識が要求されます。なかには「一から勉強したい」という意欲を持つ人もいます。ところが、集合研修で若いスタッフと一緒にゼロから学ぶとなると、なかなかハードルが高い。本当は勉強したいのに手を上げづらく、第一歩が踏み出せないということがありました。その点、eラーニングならこっそり勉強できますし、手を上げやすい。そういったeラーニングの利点をさらに拡大していければと考えています。

eラーニング「PASCAL」ホーム画面

eラーニング「PASCAL」ホーム画面

英語版のコンテンツも充実

英語版のコンテンツも充実

英語版の動画教材

英語版の動画教材
海外へのタイムリーな情報発信に役立っている。

中国語版のコンテンツ

中国語版のコンテンツ
中国は国土が広大でさまざまな地域に拠点があるため、「以前からこういうeラーニングが欲しかった」と現地スタッフにも好評だという。

(*1)PASCAL
Phoenix Academy Self-regulated Computer Assisted Learning system
(*2)第2種ME技術実力検定試験
「ME機器・システムの安全管理を中心とした医用生体工学に関する知識をもち、適切な指導のもとで、それを実際に医療に応用しうる資質」を検定するもの。合格者は日本生体医工学会から合格証明証が交付され、「第2種ME技術者」の呼称が使用できる。


ご利用いただいた製品・サービス

KnowledgeDeliver

Video+

英語・中国語オプション


お客様のサイト

http://www.nihonkohden.co.jp/

お客様情報

社名 日本光電工業株式会社(NIHON KOHDEN CORPORATION)
設立 1951年8月7日
従業員数 2,079名(グループ40社4,934名)(2017年3月31日現在)
本社 東京都新宿区西落合1丁目31番4号

プライバシーマーク








goto top