韓国のデジタル教科書全面導入に関する意識調査報告書

2012年4月発行


1.調査概要

eラーニング戦略研究所は、韓国の小・中・高校の教員 計99名を対象に、デジタル教科書の全面導入に関するアンケート調査を実施しました。(有効回答数 99)

その結果、回答者の半数近くが、デジタル教科書の活用で場所・時間を問わずに学習提供できる点を評価していることがわかりました。韓国のデジタル教科書は単に紙の教科書をデジタル化しただけでなく、学校教育をさまざまな側面からサポートする“総合的ツール”として開発されており、その多機能さも一定の評価を得ているようです。一方で、デジタル教科書の全面導入については肯定的意見が4割超と多数を占めるものの、否定的意見も3割超、態度保留も3割近くとなり、教育現場におけるデジタル教科書の評価が定まっていない実態も明らかとなりました。

肝心の生徒の反応については、「重い教材の持ち運びから解放された」がもっとも多い反面、成績の向上や教育効果の大きな変化は見られないことが明らかとなりました。また、保護者の反応としてはデジタル教科書などの費用負担に関する懸念が多い結果となっています。これは、デジタル教科書やそれを使用するためのタブレット端末の費用を誰が負担するかが未だ明確にされていないことが原因と考えられます。アンケートでも、デジタル教科書の全面導入における最大の課題に「デジタル教科書やタブレット端末の故障や費用負担の問題」が挙げられたほか、「学習環境・インフラの整備」「デジタル教科書を使った最適な授業手法の開発」「教員の研修」といったさまざまな課題も浮き彫りとなりました。これらの課題を解決し、いかに教育のデジタル化を推進するか――韓国の教育事情が注目される調査結果となっています。


設問9 デジタル教科書の全面導入における課題は?


2.回答者属性

アンケート調査概要

調査期間 2012年2月~3月
調査方法 Webアンケート方式
調査対象 韓国の小学校、中学校、高等学校の教員 計99名
男女内訳 男性(68.7%)、女性(31.3%)
年代別内訳 20~29歳(16.2%)、30~39歳(52.5%)、40~49歳(31.3%)
勤務先内訳 小学校教員(33.3%)、中学校教員(33.3%)、高等学校教員(33.3%)
デジタル教科書を使用しているか 使用している(29.3%)、使用していない(70.7%)

性別

アンケート回答者属性


年齢別

アンケート回答者属性


職業別

アンケート回答者属性


デジタル教科書を使用しているか

アンケート回答者属性

3.まとめ

韓国の文部科学省にあたる教育科学技術部と国家情報化戦略委員会は2011年6月、国家教育政策として「スマート教育推進戦略」を発表しました。スマート教育とは、知識情報社会で必要とされる能力を育てるため、自らの素養と水準にあった教育をいつでもどこでも興味をもって自ら学習することのできる新しい教育体制を指します。この戦略の骨子でもあるデジタル教科書は 2014年から小・中学校で、2015年から高校で全面的に導入される予定で、近い将来、韓国では生徒たちがクラウドから必要なデジタル教科書を選んでいつでもどこでも学習可能となり、授業欠席時にはオンラインで欠席した授業を確認できるなど、教育システムの大変革が起きると予想されています。今回は、このデジタル教科書の全面導入に関するアンケートを韓国の小・中・高校の教員 計99名を対象に実施し、韓国の教育現場の“今”を調査しました。

その結果、回答者の半数近くが、デジタル教科書の活用で場所・時間を問わずに学習提供できる点を評価していることがわかりました。デジタル教科書の便利な機能としては「学習管理機能」の評価がもっとも高く、次いで「テスト機能」「参考書、問題集・辞書機能」「教員支援機能」などとなっています。韓国のデジタル教科書は単に紙の教科書をデジタル化しただけでなく、学校教育をさまざまな側面からサポートする“総合的ツール”として開発されており、その多機能さは一定の評価を得ているようです。一方で、デジタル教科書の全面導入については肯定的意見が4割超と多数を占めるものの、否定的意見も3割超、態度保留も3割近くとなり、教育現場におけるデジタル教科書の評価が定まっていない実態も明らかとなりました。

肝心の生徒の反応については、「重い教材の持ち運びから解放された」がもっとも多い反面、成績の向上や教育効果の大きな変化は見られないことが明らかとなりました。また、保護者の反応としてはデジタル教科書などの費用負担に関する懸念が多い結果となっています。これは、デジタル教科書やそれを使用するためのタブレット端末の費用を誰が負担するかが未だ明確にされていないことが原因と考えられます。アンケートでも、デジタル教科書の全面導入における最大の課題に「デジタル教科書やタブレット端末の故障や費用負担の問題」が挙げられています。その他にも、「学習環境・インフラの整備」「デジタル教科書を使った最適な授業手法の開発」「教員の研修」「動作が不安定」「コンテンツ・教材が不十分」といったさまざまな課題も明らかとなっており、こうした課題をクリアし、全面導入に向けた事前準備をスムーズに進められるかが今後のカギとなりそうです。

「先進技術を取り入れたスマート教育の強化」を実現するため、世界に先行してスタートを切った韓国。大学入試がその後の人生を決める学閥社会であり、子供の教育のためならお金を惜しまない教育意識の高い韓国が強力に推し進める“教育のデジタル化”の行方に、今後も世界の注目が集まりそうです。


4.アンケート結果にみるポイント

デジタル教科書の最大のメリットは「場所・時間を問わず学習提供が可能」
全面導入については4割超が賛成、否定的意見・態度保留はそれぞれ約3割

アンケートの結果、デジタル教科書の全面導入については「とても良い」「まあ良い」が4割超と多数を占めるものの、「まったく良くはない」「あまり良くはない」が3割超、「どちらともいえない」も3割近くとなった。

次に、教育現場におけるデジタル教科書のメリットを尋ねたところ、「場所・時間を問わず学習提供が可能」がもっとも多く48.5%となった。デジタル教科書を使用したことのある教員は、「教員支援ツールの充実」「インタラクティブ教材が使用できる」「教えやすくより効率的な授業運営が可能」を挙げる人も多かった。一方、デメリットとしては「導入やシステム管理の手間」41.4%、「著作権の問題」40.4%などとなった。さらに、回答者の3人に1人がデジタル教科書を導入しても教育効果を高められないと考えていることがわかり、その割合は小学校教員がもっとも高かった(42.4%)。

デジタル教科書の便利な付加機能としては「学習管理機能(生徒一人ひとりにあわせた学習進捗管理)」46.5%がもっとも多く、次いで「テスト機能」34.3%、「参考書、問題集・辞書機能」33.3%、「教員支援機能」31.3%、「メモを取れる機能」21.2%、「保護者が子供の学習状況をインターネット経由で確認できる機能」19.2%などとなった。

以上の結果から、回答者の半数近くがデジタル教科書の活用により場所・時間を問わずに学習提供できる点を評価していることがわかった。韓国のデジタル教科書は単に紙の教科書をデジタル化しただけでなく、参考書やテスト機能、学習管理、教員支援といった、学校教育をさまざまな側面からサポートする“総合的ツール”として開発されており、その多機能さは一定の評価を受けているようだ。一方で、デジタル教科書の全面導入については肯定的意見が4割超と多数を占めるものの、否定的意見も3割超、態度保留も3割近くとなり、教育現場におけるデジタル教科書の評価が定まっていない実態も明らかとなった。デジタル教科書の教育効果について懐疑的な教員も多く、その効果的な活用手法についてもまだ模索段階と言える。


紙の教科書に比べてデジタル教科書は「教えやすい」38%
「どちらともいえない」42%
理由は「端末のセッティングなど事前準備が必要」

デジタル教科書は紙の教科書より教えやすいかという問いでは、「とても教えやすい」「まあ教えやすい」38.3%、「どちらともいえない」42.4%となった。デジタル教科書の使用経験がある教員は「まあ教えやすい」、使用経験がない教員は「どちらともいえない」を選択する人が多かった。紙の教科書に比べて教えにくい/どちらともいえないと回答した人はその理由に「端末のセッティングなど事前準備が必要」47.5%、「紙の教科書の方が慣れている」45.9%、「教員側の研修が必要」36.1%を挙げた。「動作が不安定」「コンテンツ・教材が不十分」など、デジタル教科書そのものの問題点を指摘する声もあった。

デジタル教科書が教えにくい理由として、端末のセッティングや教員側の研修といった煩わしい事前準備が必要なことを挙げた教員が多いが、実際に今後韓国の教員にはデジタル教科書で教えるための研修が義務化される運びだという。全面導入に向け、こうした事前準備をいかに現場の負担を少なくしながらスムーズに進められるかがカギとなりそうだ。また、「紙の教科書の方が慣れている」が半数近くに及ぶ点も注目される。もちろん、紙の教科書がすぐに撤廃されるわけではなく、当面は紙の教科書とデジタル教科書が併用されるが、韓国では好き嫌いに関わらずデジタル教科書への適応が求められている。


デジタル教科書に対する生徒・保護者の反応は
「重い教材の持ち運びから解放された」(生徒)、
「故障や費用負担に懸念」(保護者)

デジタル教科書を利用した学習について、生徒・保護者の反応(※1)はどうだろうか。アンケートによると、生徒の反応でもっとも多いのは、「重い教材の持ち運びから解放された」53.5%。次いで「生徒によって使いこなし方にバラつきがある」38.4%、「使い方を教えなくても直感的に使いこなしている」29.3%となり、その反応や教育効果は生徒によってまちまちのようだ。「成績が向上した」はごく少数に留まった。保護者の反応としては、「故障や費用負担に懸念を持たれている」「保護者自身が操作に慣れない」が多かった。保護者から「紙の教科書の方がいい」と言われた教員も少なくないようだ(42.4%)。

また、デジタル教科書が1番効果的な教科については、「社会」40.4%、「理科」28.3%となり、映像教材やデジタル資料などを活用しやすい教科を挙げる教員が多い結果となった。

デジタル教科書に対する肝心の生徒の反応は、「重い教材の持ち運びから解放された」がもっとも多い反面、成績の向上や教育効果の大きな変化は見られないことが明らかとなった。保護者の反応は費用負担の懸念がもっとも多いが、これはデジタル教科書やタブレット端末の費用を誰が負担するかが未だ明確にされていないためと推察される。近い将来、韓国では保護者がインターネット経由で子供の学習状況や先生からの連絡事項、成績表などを確認できるようになるとされるが、保護者の意識や環境整備の面からもその実現はまだ少し先のようだ。

(※1)教員側から見た、生徒・保護者の反応


「費用負担問題」「インフラ整備」などの課題をクリアして
目指すは「先進技術を取り入れたスマート教育の強化」

デジタル教科書の全面導入に向け何を期待するかを尋ねたところ、過半数が「先進技術を取り入れたスマート教育の強化」と回答。その他「所得や地域などによる教育格差の是正」「効率的な授業運営」がそれぞれ24.2%となった。

最後にデジタル教科書の全面導入における課題を尋ねた。最大の課題は「デジタル教科書やタブレット端末の故障や費用負担の問題」63.6%である。「学習環境・インフラの整備」54.5%、「デジタル教科書を使った最適な授業手法の開発」49.5%、「教員の研修」37.4%などもポイントが高かった。デジタル教科書を使用したことのある教員に限定すると、小学校教員は「学習環境・インフラの整備」、中学校教員は「教員の研修」、高校教員は「デジタル教科書を使った最適な授業手法の開発」を挙げる人が多かった。

“スマート教育”を国を挙げて推進している韓国だが、改めて韓国の教員たちのスマート教育への意識の高さが伺える結果となった。教育改革の背景には、所得や地域などによる教育格差問題や教育ニーズの多様化などがあるものと考えられ、これらを是正する有効な手段としてもデジタル教科書は期待されている。しかしながら、デジタル教科書の全面導入については、費用負担の問題、学習環境・インフラの問題などの課題が山積しており、その効果的な活用手法や教育方法の確立もまだ不十分であると言える。これらの課題をいかにクリアし、世界に先行する“教育のデジタル化”を実現していくか、今後の韓国の教育事情に注目したい。


5.アンケート調査結果

GTグラフ


設問. 1 韓国では2014年から小・中学校で、2015年から高校でもデジタル教科書が全面的に導入される予定ですが、それについてのあなたのお気持ちをお答えください。


N=99

考察
肯定的意見が4割超と多数を占めるものの、否定的意見が3割超、態度保留も3割近く
・教育現場におけるデジタル教科書の評価・価値が定まっていない表れか。


設問. 2-1 デジタル教科書の教育現場におけるメリットはどのような点だと思いますか?(複数回答可)


N=118

考察
・最大のメリットは、「場所・時間を問わず学習提供が可能」48.5%
・「より効率的な授業運営が可能」「インタラクティブ教材を使用できる」も大きなメリット。


設問. 2-2 デジタル教科書の教育現場におけるデメリットはどのような点だと思いますか?(複数回答可)


N=99

(※)その他
・書いて、整理して、考える機会が奪われて思考の時間が少なくなる
・PCでいろんな操作ができるので、授業への集中度が落ちる恐れがある
・紛失の恐れがあり、値段も高い ・初期導入時、税金が多く浪費される
・継続的な最新機器の普及が難しい
・デジタル教科書を使えるPCなどの機器が足りない
・視力低下 ・学生たちの資料と同じ内容であれば、肯定的な効果が落ちる

考察
・主なデメリットは、「導入・システム管理の手間」「著作権の問題」など。
・回答者の3人に1人がデジタル教科書を導入しても教育効果を高められないと考えている。


設問. 3 デジタル教科書の付加機能のうち、便利だと思うのは次のうちどれですか?(複数回答可)


N=99

(※)その他
・画像資料提供

考察
・もっとも便利な付加機能は「学習管理機能」46.5%
テストや参考書、問題集、辞書機能を内蔵できる点も高評価


設問. 4 デジタル教科書を利用した授業は、紙の教科書を利用した授業に比べ教えやすいですか?


N=99

考察
・「とても教えやすい」「まあ教えやすい」が 38.3%、 「どちらともいえない」が 42.4%。


設問. 4-1 設問4で「教えにくい」「どちらかと言えば教えにくい」「どちらとも言えない」と回答した方にお聞きします。その理由をお答えください。(複数回答可)


N=61

(※)その他
・子供たちがデジタル機器にどの位慣れているのかに応じて変わる
・媒体のみが変わっただけで、それ以上でもそれ以下でもない
・しっかりした学習になるとは思わない
・学生たちの集中力が落ちる
・学生とのコミュニケーションが少なくなる
・子供たちの実際の操作や活動が最善

考察
・教えにくいと感じる理由は「事前準備が必要だから」「紙の教科書の方が慣れているから」
不安定な動作やコンテンツ不足など、デジタル教科書そのものの問題点を指摘する声も


設問. 5-1 デジタル教科書を利用した学習について、生徒の反応を教えてください。(複数回答可)


N=99

(※)その他
・教科書と同じで飽きる

考察
・生徒の反応でもっとも多いのは「重い教材の持ち運びから解放された」53.5%
・実際の使いこなし方については生徒によってバラつきがあり、その反応や教育効果もまちまちか。


設問. 5-2 デジタル教科書を利用した学習について、保護者の方の反応を教えてください。(複数回答可)


N=99

考察
・保護者の反応でもっとも多いのは「故障や費用負担の懸念」「保護者自身が操作に慣れない」
・保護者から「紙の教科書の方がいい」と言われた教員も42.4%。


設問. 6 デジタル教科書を利用した授業で1番効果が高いと思う教科をお答えください。


N=99

(※)その他
・日本語

考察
・社会や理科など、映像教材やデジタル資料を効果的に活用しやすい教科を挙げる教員が多い。


設問. 7 教育ニーズの多様化や新たな「学習弱者」の発生など、現在の韓国の教育が抱える課題を解決するひとつの手段として、デジタル教科書の全面導入は有効だと考えますか?


N=99

考察
・「有効である」「どちらかと言えば有効である」34.3%に対し、
「有効ではない」「どちらかと言えば有効ではない」42.4%が上回った。


設問. 8 デジタル教科書の全面導入に向けてあなたが期待することをお答えください。(複数回答可)


N=99

(※)その他
・教科書と同じで飽きる

考察
過半数が「先進技術を取り入れたスマート教育の強化」と回答
「教育格差の是正」「効率的な授業運営」なども期待されている。


設問. 9 デジタル教科書の全面導入における課題をお答えください。(複数回答可)


N=99

(※)その他
・デジタル化することが必ずしも良いこととは思わない

考察
最大の課題は「故障や費用負担の問題」63.6%
「学習環境・インフラの整備」「デジタル教科書を使った最適な授業手法の開発」「教員の研修」といったさまざまな課題も浮き彫りに。


GT表


設問. 1 韓国では2014年から小・中学校で、2015年から高校でもデジタル教科書が全面的に導入される予定ですが、それについてのあなたのお気持ちをお答えください。


N=99

考察
肯定的意見が4割超と多数を占めるものの、否定的意見が3割超、態度保留も3割近く
・教育現場におけるデジタル教科書の評価・価値が定まっていない表れか。


設問. 2-1 デジタル教科書の教育現場におけるメリットはどのような点だと思いますか?(複数回答可)


N=118

考察
・最大のメリットは、「場所・時間を問わず学習提供が可能」48.5%
・「より効率的な授業運営が可能」「インタラクティブ教材を使用できる」も大きなメリット。


設問. 2-2 デジタル教科書の教育現場におけるデメリットはどのような点だと思いますか?(複数回答可)


N=99

(※)その他
・書いて、整理して、考える機会が奪われて思考の時間が少なくなる
・PCでいろんな操作ができるので、授業への集中度が落ちる恐れがある
・紛失の恐れがあり、値段も高い ・初期導入時、税金が多く浪費される
・継続的な最新機器の普及が難しい
・デジタル教科書を使えるPCなどの機器が足りない
・視力低下 ・学生たちの資料と同じ内容であれば、肯定的な効果が落ちる

考察
・主なデメリットは、「導入・システム管理の手間」「著作権の問題」など。
・回答者の3人に1人がデジタル教科書を導入しても教育効果を高められないと考えている。


設問. 3 デジタル教科書の付加機能のうち、便利だと思うのは次のうちどれですか?(複数回答可)


N=99

(※)その他
・画像資料提供

考察
・もっとも便利な付加機能は「学習管理機能」46.5%
テストや参考書、問題集、辞書機能を内蔵できる点も高評価


設問. 4 デジタル教科書を利用した授業は、紙の教科書を利用した授業に比べ教えやすいですか?


N=99

考察
・「とても教えやすい」「まあ教えやすい」が 38.3%、 「どちらともいえない」が 42.4%。


設問. 4-1 設問4で「教えにくい」「どちらかと言えば教えにくい」「どちらとも言えない」と回答した方にお聞きします。その理由をお答えください。(複数回答可)


N=61

(※)その他
・子供たちがデジタル機器にどの位慣れているのかに応じて変わる
・媒体のみが変わっただけで、それ以上でもそれ以下でもない
・しっかりした学習になるとは思わない
・学生たちの集中力が落ちる
・学生とのコミュニケーションが少なくなる
・子供たちの実際の操作や活動が最善

考察
・教えにくいと感じる理由は「事前準備が必要だから」「紙の教科書の方が慣れているから」
不安定な動作やコンテンツ不足など、デジタル教科書そのものの問題点を指摘する声も


設問. 5-1 デジタル教科書を利用した学習について、生徒の反応を教えてください。(複数回答可)


N=99

(※)その他
・教科書と同じで飽きる

考察
・生徒の反応でもっとも多いのは「重い教材の持ち運びから解放された」53.5%
・実際の使いこなし方については生徒によってバラつきがあり、その反応や教育効果もまちまちか。


設問. 5-2 デジタル教科書を利用した学習について、保護者の方の反応を教えてください。(複数回答可)


N=99

考察
・保護者の反応でもっとも多いのは「故障や費用負担の懸念」「保護者自身が操作に慣れない」
・保護者から「紙の教科書の方がいい」と言われた教員も42.4%。


設問. 6 デジタル教科書を利用した授業で1番効果が高いと思う教科をお答えください。


N=99

(※)その他
・日本語

考察
・社会や理科など、映像教材やデジタル資料を効果的に活用しやすい教科を挙げる教員が多い。


設問. 7 教育ニーズの多様化や新たな「学習弱者」の発生など、現在の韓国の教育が抱える課題を解決するひとつの手段として、デジタル教科書の全面導入は有効だと考えますか?


N=99

考察
・「有効である」「どちらかと言えば有効である」34.3%に対し、
「有効ではない」「どちらかと言えば有効ではない」42.4%が上回った。


設問. 8 デジタル教科書の全面導入に向けてあなたが期待することをお答えください。(複数回答可)


N=99

(※)その他
・教科書と同じで飽きる

考察
過半数が「先進技術を取り入れたスマート教育の強化」と回答
「教育格差の是正」「効率的な授業運営」なども期待されている。


設問. 9 デジタル教科書の全面導入における課題をお答えください。(複数回答可)


N=99

(※)その他
・デジタル化することが必ずしも良いこととは思わない

考察
最大の課題は「故障や費用負担の問題」63.6%
「学習環境・インフラの整備」「デジタル教科書を使った最適な授業手法の開発」「教員の研修」といったさまざまな課題も浮き彫りに。


クロス表


設問. 1 韓国では2014年から小・中学校で、2015年から高校でもデジタル教科書が全面的に導入される予定ですが、それについてのあなたのお気持ちをお答えください。


性別×年代

考察
・デジタル教科書の全面導入賛成派は、女性に比べ男性の方がやや多い。


職業×デジタル教科書の使用経験有無

考察
・デジタル教科書の全面導入に対する賛否は、デジタル教科書の使用有無や所属する教育機関による差異はない。


設問. 2-1 デジタル教科書の教育現場におけるメリットはどのような点だと思いますか?(複数回答可)


性別×年代

考察
・男女共に「場所・時間を問わず学習提供が可能」を最大のメリットに挙げる人が多い


職業×デジタル教科書の使用経験有無

考察
・小・中・高校教員共に「場所・時間を問わず学習提供が可能」が多い
・デジタル教科書の使用経験有りの小学校教員は「教員支援ツールの充実」「インタラクティブ教材が使用できる」が最多
・デジタル教科書の使用経験有りの中学校教員は「教えやすくより効率的な授業運営が可能」が最多


設問. 2-2 デジタル教科書の教育現場におけるデメリットはどのような点だと思いますか?(複数回答可)


性別×年代

考察
・男性は著作権の問題を最大のデメリットに挙げる人が多い。
・女性は導入やシステム管理の手間を問題視する人が多い。


職業×デジタル教科書の使用経験有無

考察
小学校教員の42.4%が「教育効果が高くない」と回答
・中・高校教員は「導入・システム管理に手間がかかる」「著作権の問題がクリアできていない」と回答。


設問. 3 デジタル教科書の付加機能のうち、便利だと思うのは次のうちどれですか?(複数回答可)


性別×年代

考察
・性別・年代問わずもっとも便利な機能は「学習管理機能」
・「参考書、問題集、辞書」「評価用テスト」「教員支援機能」も高評価。


職業×デジタル教科書の使用経験有無

考察
・小学校教員は「学習管理機能」が最多。
・中学校教員は「評価用テスト」「参考書、問題集、辞書」機能が多い。
・高校教員は「学習管理機能」「参考書、問題集、辞書」機能が多い。


設問. 4 デジタル教科書を利用した授業は、紙の教科書を利用した授業に比べ教えやすいですか?


性別×年代

考察
・男性は「まあ教えやすい」「どちらともいえない」が多い。
・女性は年代別問わず「どちらともいえない」が多い。


職業×デジタル教科書の使用経験有無

考察
・デジタル教科書の使用経験がある教員は「まあ教えやすい」、ない人は「どちらともいえない」を選択している人が多い


設問. 4-1 設問4で「教えにくい」「どちらかと言えば教えにくい」「どちらとも言えない」と回答した方にお聞きします。その理由をお答えください。(複数回答可)


性別×年代

考察
・男女共に「セッティングなど事前準備が必要」がもっとも多い


職業×デジタル教科書の使用経験有無

考察
・デジタル教科書の使用経験がある教員は「セッティングなど事前準備が必要」「教員側の研修が必要」「動作が不安定」などと回答
・デジタル教科書の使用経験がない教員は「紙の教科書の方が慣れている」と回答


設問. 5-1 デジタル教科書を利用した学習について、生徒の反応を教えてください。(複数回答可)


性別×年代

考察
・生徒の反応1位は「重い教材の持ち運びから解放された」。


職業×デジタル教科書の使用経験有無

考察
小・中・高校共に「重い教材の持ち運びから解放された」」がもっとも多い
小・中学校では、生徒が操作になれておらず、「生徒によって使いこなし方にバラつきがある」様子も
成績の向上や教育効果の変化は見られない


設問. 5-2 デジタル教科書を利用した学習について、保護者の方の反応を教えてください。(複数回答可)


性別×年代

考察
・保護者の反応1位は、「故障や費用負担の懸念」。


職業×デジタル教科書の使用経験有無

考察
小・中学校教員は保護者の「故障や費用負担の懸念」をもっとも感じている
・高校教員は保護者から「紙の教科書の方がいいと言われた」率がもっとも高い。


設問. 6 デジタル教科書を利用した授業で1番効果が高いと思う教科をお答えください。


性別×年代

考察
・性別・年代問わず「社会」「理化」が最多。


職業×デジタル教科書の使用経験有無

考察
・小・中学校教員は「社会」「理化」が最多。
・高校教員は「社会」「理化」のほか「英語」と答える人も多い。


設問. 7 教育ニーズの多様化や新たな「学習弱者」の発生など、現在の韓国の教育が抱える課題を解決するひとつの手段として、デジタル教科書の全面導入は有効だと考えますか?


性別×年代

考察
・男女共に「どちらかと言えば有効」とする意見が多い。


職業×デジタル教科書の使用経験有無

考察
・小学校教員は「どちらともいえない」のが多い。
・中・高校教員は「どちらかと言えば有効」が多い。


設問. 8 デジタル教科書の全面導入に向けてあなたが期待することをお答えください。(複数回答可)


性別×年代

考察
・性別・年代問わず「スマート教育の強化」の回答者が多数。


職業×デジタル教科書の使用経験有無

考察
小・中・高校問わず「スマート教育の強化」が最多
・スマート教育に対する意識が高いことがわかる。
・高校教員は「教育格差の是正」「効率的な授業運営」のポイントも高い。


設問. 9 デジタル教科書の全面導入における課題をお答えください。(複数回答可)


性別×年代

考察
・男女共に「故障や費用負担問題」「学習環境・インフラ整備」を課題と考える人が多い。
・20代女性教員の8割超が「デジタル教科書を使った最適な授業手法」を模索している。


職業×デジタル教科書の使用経験有無

考察
・デジタル教科書を使用したことのある人に限定した場合、小学校教員は「学習環境・インフラの整備」、中学教員は「教員の研修」、高校教員は「デジタル教科書を使った最適な授業手法の開発」を挙げる人が多い。


eラーニング導入のメリット・デメリットをもっと知る

eラーニングコーディネータに
ご相談ください

メールでのご相談


メールフォームでの
お問い合わせはこちら

資料請求


メールフォームでの
資料ご請求はこちら

お電話でのご相談


導入ご相談窓口

050-3628-9240

その他のお問い合わせ

03-5846-2131(代表)

受付時間:平日9:30~18:00(土日祝日、弊社休業日を除く)
プライバシーマーク
ISO27001(ISMS)認証 ISMS-AC認定 ISO27001(ISMS)認証 ISMS-CLS(クラウドセキュリティ)認定
ISMS認証範囲:本社、⻄⽇本⽀社
ISMS-CLS認証範囲:「ナレッジデリ」、「DKクラウド」の提供
認証範囲については弊社HPに掲載
お問い合わせ
資料請求
goto top