サイコム・ブレインズ株式会社
3方向の学びで「成果の見える研修」を展開。 “稼ぐ力”と“変革する力”を軸にした、企業の人材育成“最前線”

企業の人材育成に特化し、国内外で豊富な実績を誇るサイコム・ブレインズ株式会社様。専門性の高い教育設計と柔軟な対応力で、多くの企業から信頼を集めています。

同社が展開する企業内人材開発プラットフォーム『ビジネスマスターズ®』では、デジタル・ナレッジのLMS「KnowledgeDeliver」を2018年より運用いただいています。今回は同社 執行役員の花木様に、人材育成の現場で起きている変化、サービス再設計の取り組み、そしてLMS活用による価値創出について詳しくお話しを伺いました。

 
サイコム・ブレインズ株式会社
執行役員 花木 喜英 様

導入前の課題

  • 企業内人材開発プラットフォーム『ビジネスマスターズ®』の基盤となるLMSが必要
  • サービスモデルの実現と顧客企業の多様なニーズに応えるため、「高いカスタマイズ性」と「柔軟なライセンスモデル」が必須条件

導入サービス


導入後の成果

  • 2018年より『ビジネスマスターズ®』のプラットフォームとしてKnowledgeDeliverを運用
  • 高いカスタマイズ性と運用の柔軟性でサービス拡大に寄与
  • 基盤事業である「集合研修」と、新規事業であるデジタルラーニングの各種サービス(自学自習のための「動画ライブラリ」、組織と個人のアセスメント「ビジネスリテラシー診断」、OJT支援の「まなランⓇ」)を同一プラットフォーム上で組み合わせて運営管理できる環境を実現
  • 今後は、動画ライブラリのコンテンツを教育課題に合わせて組み合わせてeラーニングとして提供するコースウエアサービスの開発とそのためのプラットフォームカスタマイズに着手
  • 企業内の様々な教育ニーズ、課題に対して、コンテンツとシステムの両面から柔軟に対応し、成果の見える「統合教育ソリューションプラットフォーム」への拡張を目指す



自律型学習を支える『ビジネスマスターズ®』の現在地

はじめに、御社の事業と強みについて教えてください。

花木様:サイコム・ブレインズは1996年の設立以来、企業向けの人材育成に特化した研修会社として、国内外の企業を支援してきました。とくに、グローバル人材育成や営業・マネジメント教育において、豊富な実績とノウハウを有しています。現在は集合研修、動画教材、アセスメントなどを組み合わせて、教育効果を最大化するラーニングスタイルのご提案や幅広い支援を行っています。

その中で『ビジネスマスターズ®』はどういった位置づけのサービスですか?

花木様:サービスの中心となるのは、最初に開発した自学自習型のビジネス動画ライブラリサービスです。18ジャンル48カテゴリ、3,600本以上の豊富なコンテンツを揃え、1本あたり約10分のマイクロコンテンツ形式で、企業の自律型学習を支えています。インストラクショナルデザインに基づき、構成や見せ方を丁寧に設計しているため、内容のわかりやすさに定評があり、多くの企業様から高い評価をいただいております。そして現在では、この動画ライブラリに、研修やOJTの運営管理、ビジネスリテラシーのアセスメントを加えた商品群として、顧客企業の人材開発を総合的に支援するサービスプラットフォームという位置づけに発展しています。

導入企業と利用規模は?

花木様:大手企業様を中心に導入いただいており、発行ID数は約4万に上ります。動画ライブラリは、パートナーベンダーへのOEM供給も行っているため、他社LMSでの利用も含めると、実際にコンテンツを利用しているユーザー数はかなり多いと思います。

人材育成の最新トレンド “成果の見えるeラーニング”とは

昨今の人材育成ニーズにどのような変化を感じていらっしゃいますか?

花木様:人材育成に対しても、投資に対する“成果の見える化”が求められるようになってきたと感じています。これまでのeラーニングは、弊社の製品も含めて、受講者全員が受講を完了することが重要で、テストに合格すればそれでよい、というものがほとんどでした。しかし、欧米企業では「教育は成果が出てこそ意味がある」という考えのもと、インストラクショナルデザインに基づく設計が徹底されています。これは日本でも注目されてきた視点ですが、「早く安く均一の人材を大量に育成することが最優先、細かいことは現場で教育するものだ」という時代のなごりで、時代が変わっても真剣に取り組まれてきませんでした。ビジネス環境が複雑化し、人が多様化し、競争が激化するなかで、あらためて企業内の人材育成はどうあるべきかを考えて、改革していかなければならない時が来たと感じています。そこで私たちは、成果を担保できるeラーニングへの進化を目指し、サービスの再設計を進めています。

新しいサービスはどういったものになりますか?

花木様:集合研修と動画ライブラリの中間に、業務課題直結型の講座であるコースウエアを開発予定です。コースウエアは、自学自習型でありながら、学習内容を実務で実践し、自分のものにしていくところまでが学習目標に含まれる、新しいスタイルのeラーニング講座です。動画をただ視聴するだけでなく、明確な学習目標と順序立てた学習設計によって、“わかる”から“やってみる”、そして“できる”へと導きます。幅広く企業内の教育テーマを網羅する予定ですので、このサービスだけで一般的な階層別・職能別の育成ニーズに対応可能です。

3つの学びのスタイルで企業教育ニーズの8割カバーを目指して

コースウエアの位置づけについて教えてください。

花木様:本来、業績を上げるために必要な能力を学び、学んだ内容を現場で使えるようにすることが企業内教育の主目的であり、その手段として集合研修やOJTがあります。とはいえ、すべてを集合研修やOJTでカバーするのは現実的ではありません。大企業で全社員の仕事を止めて集合研修を行うのは非効率ですし、大企業であってもテーマによっては対象者が数名しかいないために、集合研修が手段として適切でない場合もあります。また、例えば新入社員研修で名刺交換を学んでも、実際に現場で使うのは半年後というケースもあり、企業内教育は学校での教育とは違って、研修後も実践に向けたフォローが必要不可欠です。さらに個々人ごとに、学習テーマの内容や優先順位、タイミングは異なります。こうしたケースではeラーニングのブレンディングが非常に有効で、コストも大きく抑えられます。このeラーニングにおいて、マイクロコンテンツをはじめとした様々な教材を組み合わせることで、業務にすぐに使える学習テーマを広範囲に大量に提供し、学んだことを実践してみるところまでを学習成果として保証していきましょうというのがコースウエアになります。

今後、御社が提供可能な“学びのスタイル”について、改めて教えていただけますか?

花木様中心になるのが、集合研修(対面型で即効性のあるスキル習得)、動画ライブラリ(自学自習による知識習得)、コースウエア(体系的な人材育成を網羅的に支えるeラーニングソリューション)の3つです。これらを組み合わせることで、企業の教育ニーズの8割程度をカバーできると考えています。ビジネスマスターズ®はこの企業内教育ソリューションの総称となります。

 

人材開発を支える2つの視点――“稼ぐ力”と“変革する力”の育成軸

企業によって人材育成のニーズは様々ですが、御社ではどのように整理されていますか?

花木様:日本企業の人材育成施策には、主に2つの軸があると考えています。

A:稼げる人材(即戦力)の育成
B:変革を起こす人材(アクティブラーナー)の育成

Aは研修やスキル教育が中心、Bは自律的な学びやマインドセットの強化が重要です。『ビジネスマスターズ®』は、今後、A・Bそれぞれの目的に合わせてコンテンツを開発し、サービスを最適化していきます。

人材開発を支える「稼ぐ人材の育成」と「変革を起こす人材の育成」
業種や企業規模によって、どちらの需要が高いといった傾向はありますか?

花木様:金融大手ではAの仕組みは整っているため、どちらかといえばBのニーズが高いかもしれません。一方、一般的な企業では、まずAの即戦力育成を求められることが多いです。とはいえ、人材育成の方針は、“経営者の人材観”に大きく影響される部分が大きく、企業によってどちらに軸足を置きたいかは本当に様々です。

人材育成ニーズ(A・B)と学びのスタイル(集合研修・動画ライブラリ・コースウエア)を掛け合わせることで、企業ごとにさらに最適な人材育成を提供できるというわけですね。

花木様:その通りです。目的に応じて最適な学び方を選ぶことで、コスト効率と教育効果の両立が実現できます。私たちはいち早くその価値を提供し、企業の人材育成を包括的に支援していく方針です。そしてこのプラットフォームとして、今後もデジタル・ナレッジさんのLMSを活用し、より使いやすく、提供しやすいものにしていきたいと考えています。

進化のカギはLMS。“高いカスタマイズ性”と“柔軟なライセンス形態”

弊社のLMS「KnowledgeDeliver」を導入され、長年運用されている理由はどのようなところにありますか?

花木様:最大の理由はカスタマイズの自由度です。弊社独自の学習スタイルに柔軟に対応できる設計が魅力でした。また、Aのような即戦力育成には「ID課金型」、Bのような継続的学習には「サブスクリプション型」が適していますが、KnowledgeDeliverは両方のライセンスモデルに対応できる数少ないLMSでした。

これまでどのようなカスタマイズを実現してこられましたか?

花木様:eラーニングも含めた研修の予約や運用の一元管理ができるだけでなく、トレーナーや受講者の上司に向けて情報提供が可能な集合研修機能は、研修事業を収益上の柱にする弊社には欠かせないカスタマイズでした。そのほかにも、デジタル・ナレッジさんと共同特許を取得した学習計画機能デジタルバッジ機能、自動字幕生成機能、シングルサインオンなど、多岐にわたるカスタマイズで高い顧客満足度を支えています。

印象に残っているカスタマイズがあれば教えてください。

花木様:通常のLMSは「管理者」と「受講者」の機能しかありませんが、新たに「講師」用の管理機能を追加していただきました。こうした対応は国内開発のLMSだからこそできること。KnowledgeDeliverは我々のビジネススキームを実現するうえで必要不可欠な存在になっています。

ビジネスマスターズ®の受講者画面
ビジネスマスターズ®では、動画学習、集合研修、ディスカッション、
効果測定を自在に組み立てて研修を提供できる

“見える成果”のその先へ――サイコム・ブレインズが見据える人材育成の未来

これからの取り組み予定についてお聞かせください。

花木様:今後は視聴ログや業績データを活用し、ハイパフォーマー育成モデルのモデリングを進めていきます。また、アバターを用いたキャリアモデルとそれに応じた学習モデルの提案も構想中です。金融業界で働く方にアンケートを実施したところ、「尊敬できる先輩がいない」という回答が約7割を占めたことがありました。、企業内におけるキャリアモデル不在は多くの企業で課題となっており、その解決の一助になればと考えています。

ありがとうございます。最後に、今後の抱負をお聞かせください。

花木様:これまで『ビジネスマスターズ®』は「学習プラットフォーム」としての位置づけでしたが、これからは「デジタルラーニングを中心とした教育ソリューションの総合提供」へと拡張していきます。今後も御社のLMSを活用しながら、学びを“成果”につなげる仕組みづくりを通じて、企業の人材育成を総合的に支援してまいります。


ご利用いただいた製品・サービス

【オプション】
AMSオプション、集合研修オプション、多言語オプション、カスタマイズソリューション、デジタルバッジ

お客様のサイト

サイコム・ブレインズ

お客様情報

名称 サイコム・ブレインズ株式会社(Cicom Brains Inc.)
設立 1996年 ※2008年にサイコム・インターナショナルとブレインズが合併
本社所在地 東京都千代田区外神田1-18-13 秋葉原ダイビル7F

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