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インストラクショナル
デザインとは?

効果的な企業研修を行うために知っておきたい考え方をわかりやすく解説!

「社内研修を効率化したい」
「やりっぱなしで効果測定ができていない」
「テレワーク時代に最適なオンライン研修/eラーニング研修の設計手法を知りたい」

こんなときに役に立つのが「インストラクショナルデザイン」です。
じつは近年、多くの企業でインストラクショナルデザインを取り入れたオンライン研修やeラーニング研修が開発され、実施がすすんでいます。
このページでは企業の人材育成・研修担当者を対象に、効果的な研修設計に役立つインストラクショナルデザインの理論やモデル、実践に役立つシステムまで詳しくご紹介します。

インストラクショナルデザインとは

インストラクショナルデザイン(Instructional Design)とは、効果の高い魅力的で効率的な教育内容を設計し、学習者に提供するための手法を体系的にまとめた理論やモデルのことを言います。カタカナ表記のほか、「ID」と略して表記されることも多いようです。
インストラクショナルデザインは、もともと第二次世界大戦中のアメリカで誕生したものです。当時、大量の新人兵を早急に訓練し、実戦のためのさまざまな戦闘技術を習得させる必要に迫られていたアメリカ軍が開発、戦後は心理学や情報理論などによる修正を受けながら、学校教育、企業教育へと活用が広がっていきました。
欧米ではインストラクショナルデザイナーという専門職があるほど研究が進んでいる分野ですが、日本では2000年頃からようやく注目を集めるようになりました。

なぜ企業研修にインストラクショナルデザインが適用されるようになったのか


インストラクショナルデザインは戦後の学校教育の中で「教育活動の効果・効率・魅力を高める手法」として研究されてきた分野ですが、
近年、国内の企業活動においてよりよい学びを得るための手法として普及し始めています。

なぜ、インストラクショナルデザインが企業研修に適用されるようになったのでしょうか?
背景としては次の2点があります。

eラーニングの普及

日本で2000年頃より普及し始めたeラーニングは、それまでの学習概念を覆しパソコンやスマホを介した学習スタイルを確立してきました。その結果、従来のように講師が学習者の反応を実際の目で見て確かめたり、雰囲気で理解度を感じとることが難しくなり、それまでありがちだった「勘・経験・度胸(KKD)」に頼った教育手法が通じなくなってしまったのです。
そこで注目されるようになったのがインストラクショナルデザインです。単なる経験則ではなく、科学的な知見に基づいてより効果的な学習を追求していくインストラクショナルデザインの考え方は、時代が求めるeラーニング研修のニーズと合致しました。さらに、2020年以降のコロナ禍において広がったテレワークと、それに伴う教育研修の急速なオンライン化もインストラクショナルデザインのニーズをますます高めています。

知識教育から行動変容へ

検索すればどんな情報でも手軽に手に入れられる高度情報化社会において、単なる知識の丸暗記ではなく、知識をいかに活用できるか、行動できるかが企業の教育研修でも重視されるようになってきています。
インストラクショナルデザインでは学習目標を明確にするという考え方のもと、「行動動詞を用いて目標を設定すること」が求められます。目標設定だけでなく評価条件や評価方法についても理論化されており、それぞれの職場での条件に合致させながら本当に必要とされる行動に近づくことができます。知識教育から行動変容へと学びの目的が変わってきた今、目標設定から効果測定までを一貫して設計可能なインストラクショナルデザインの考え方が求められているのは自然な流れといえるでしょう。

企業研修にインストラクショナルデザインを取り入れるときの「システム的アプローチ」の考え方


ここで、企業研修におけるインストラクショナルデザインの方向性を整理しておきましょう。
企業研修におけるインストラクショナルデザインの目的は、研修効果の最大化、つまり学習者の習熟度を上げ、研修全体の効率を高めることです。
そのとき、中心的な考え方となるのが「システム的アプローチ」です。

システム的アプローチとは、目標や目的を定め、あらかじめ評価方法を決めてから実施方法を検討する手法です。ただ実施するだけでなく、実施をしながら段階的に改善していく取り組みも含まれています。
システム的アプローチのわかりやすいモデルとしては、計画、実行、評価、改善を表した「PDCAサイクル」が有名です。インストラクショナルデザインは計画と実行、改善に対して体系的に取り組んでいくシステム的アプローチを基本に進めていきます。

チェックリストでインストラクショナルデザインの必要度をチェック!


下のチェックリストに「はい・いいえ・わからない」で答えるだけでインストラクショナルデザインの必要度を自己診断できます。
あなたの組織における必要度を早速チェックしてみましょう。

ID必要性チェックリスト

私は,受講者が誰でどんなニーズを持って教育を受けに来るか知っている.

私は,受講者が身につけるべき事項を身に付けたかどうかを把握している.

私は,教育内容として要求されること全てを熟知している.

私は,教育成果が職場で活用されているかどうかを把握している.

私の受講者は,教育で何を身に付けなければならないか常に把握している.

私は,常に最も費用対効果が高い教育方法を実現している.

私が作る教材は,常に教育内容と受講者のニーズにマッチしている.

私の教育は,常に私と受験者双方にとって最も時間を節約できる.

私が用いる教育方法は,常に最も効果的なものである.

私が実地する教育は,職場のニーズにマッチしている.

私は,受講者が誰でどんなニーズを持って教育を受けに来るか知っている.

私は,受講者が身につけるべき事項を身に付けたかどうかを把握している.

私は,教育内容として要求されること全てを熟知している.

私は,教育成果が職場で活用されているかどうかを把握している.

私の受講者は,教育で何を身に付けなければならないか常に把握している.

私は,常に最も費用対効果が高い教育方法を実現している.

私が作る教材は,常に教育内容と受講者のニーズにマッチしている.

私の教育は,常に私と受験者双方にとって最も時間を節約できる.

私が用いる教育方法は,常に最も効果的なものである.

私が実地する教育は,職場のニーズにマッチしている.

注釈:もし上の質問すべてに「はい」と回答できない場合,IDのノウハウの何かを活用する余地がある。
   「いいえ」や「わからない」が多い場合,IDプロセスの最初から最後までを実行することが必要である。

鈴木克明,放送大学教育振興会(2006). 第5章インストラクショナルデザイン(ID)とは何か,人間情報科学とe ラーニング,pp.79 表5-1を再掲(2022年5月30日参照)
https://idportal.gsis.jp/~idportal/wp-content/uploads/housou-05.pdf

実際にインストラクショナルデザインの考え方を取り入れることで研修はどのように変わるのでしょうか。

本当に効果的な研修へ
~目標設定から効果測定まで。効果的な研修を実現するメソッド~


インストラクショナルデザインが目指すのは、より多くの学習者が目標として設定したゴールに近づくことです。そのために必要な教育プログラムの設計手法が科学的にモデル化されているため、適用することで効果的な研修を実現できます。とくに教育効果を測定するための具体的なモデルがインストラクショナルデザインの考え方の中心に示されているため、従来は難しかった研修の効果測定を実現できるようになります。行動変容や行動定着が求められるようになったICT時代の企業内研修において、研修で学んだ知識やスキルを実践で活かすことを目的としているインストラクショナルデザインの考え方は、企業にとってより効果的な研修設計に欠かせないものといえるでしょう。

効率的な研修で無駄な時間やコストをカット
~その研修、本当に必要ですか?~


人材不足の今、多忙を極める社員を研修によって長時間拘束することは避けたいところ。またコストや人材リソースの観点からも研修の効率化は必須です。インストラクショナルデザインの考え方を適用すれば、たとえば研修の第一ステップに事前テストを組み込み、研修が必要な人・不必要な人の選別を行うことで無駄な研修を削減するといった効率化を図ることが可能です。または、研修設計の前段階で課題を分析した結果、必ずしも課題解決策として研修が最適ではない場合には、“研修ではない別の効果的な方法”を 選択することもあるでしょう。無駄な研修を削減することができれば教育コストや手間を大幅にカットすることにつながります。

魅力的な研修で受講意欲を高める
~やらされる研修から、自ら学びを求める研修へ~


「もうやりたくない」ではなく、学習者が「もっと学びたい」と感じつつ学習プログラムを終えること、これもインストラクショナルデザインで目指されている世界観です。そのため、インストラクショナルデザインでは、受講者の興味・関心を喚起し、意欲を高めるための具体的な手法や理論が多数提示されています。こうした「動機づけの理論」を用いることで魅力的な研修設計ができれば、受講者が高いモチベーションを維持したまま能動的に学ぶことにつながります。

インストラクショナルデザインが教育研修の設計を助けてくれるものだということがお分かりいただけたかと思います。
それではここから、核となるインストラクショナルデザインの理論・モデルをご紹介して行きたいと思います。
インストラクショナルデザインには数多くの理論がありますが、人材育成・研修担当者の方がまず押さえておきたいモデルは次の5つです。

代表的なモデル「ADDIEモデル」


最初にご紹介する「ADDIEモデル」はインストラクショナルデザインの中でも最も有名で基本的なモデルです。

  • Analysis(分析)
  • Design(設計)
  • Develop(開発)
  • Implementation(実施)
  • Evaluation(評価)
の5つのプロセスに従い、研修プログラムを設計します。
まずは自社の人材教育の課題を分析し、課題解決に合う手法の設計と開発を行って実践し、
最後に最初に定めたゴールに対する評価を行って次の打ち手を考えていくというのがADDIEモデルの流れです。
ADDIEモデルを活用すれば、本当に効果の出る研修の設計が可能になります。

1. 分析(Analysis)

第1ステップは、教育ニーズの分析です。
上司や現場担当者が抱える「課題」や「理想」をヒアリングして分析を行い、研修で何に取り組むのか、教育内容や評価基準の方向性を定めます。

POINT

最初から研修を行うことを前提に考えるのではなく、“本当に研修が必要なのかどうか”も含めて判断し、研修以外のアプローチも同時に検討する姿勢が大切です。


2. 設計(Design)

分析した内容を踏まえて、学習プログラムの設計に入ります。
教育対象や目標、評価方法、研修のスケジュール、教材をどのようなものにするかを設定します。
「ゴールとすべき状態」と「対象者の現状」を明確にしたうえで具体的な教育戦略を練りましょう。

POINT

ここで重要なのは目標の設定です。
このとき「〇〇を理解する」といった曖昧な表現に留めず、「〇〇を使用して△△ができるようになる」など、
研修後の職場における具体的な行動を目標設定することがポイントです。


3. 開発(Development)

設計が終了したら開発に入ります。
設計図(研修計画書)に沿って、テキスト、スライド、プランニングシート、事前課題内容などの教材を作成します。

POINT

オンライン研修の場合は学習環境の整備もここで行うことになります。「ネットがつながらない」「コンテンツが表示されない」といったオンライン研修ならではのトラブルが発生することがありますので、それを想定した施策や体制もあわせて考えておく必要があります。


4. 実施(Implementation)

いよいよ研修の実施です。

POINT

事前提出課題の取りまとめ、研修当日の運営、研修後のアンケート回収などの作業も含まれます。オンライン研修の場合は受講状況を確認したり、未受講者に受講を促したりといった細かい対応もシステム上で容易にできます。


5. 評価(Evaluation)

研修を実施したら、必ず評価を行います。
受講者の習熟度や行動の変化などを測定し、設定した目標を達成しているかどうかを検証します。目標を達成していない場合には再度問題点を洗い出し、必要に応じて教育プログラムや教材、講師の評価を行い、次のプロセスに向けて改善を図っていきます。

POINT

この評価のプロセスでは有名な「カークパトリックの4段階の評価モデル」を参考にすると良いでしょう。

カークパトリックの4段階の評価モデル
レベル 評価項目 データ収集ツール

1.反応〔Reaction〕

参加者は教育に対して
どのような反応を示したか?

・受講者アンケート

2.学習〔Learning〕

どのような知識とスキルが
身に付いたか?

・事後テスト
・パフォーマンステスト

3.行動〔Behavior〕

参加者はどのように知識とスキルを
仕事に生かしたか?

・フォローアップ調査
・上長アンケート

4.結果〔Result〕

教育は組織と組織の目標に
どのような効果をもたらしたか?

・効果測定チェックリスト
・ROI(投資利益率)指標

鈴木克明,放送大学教育振興会(2006). 第6章システム的アプローチと学習心理学に基づくID,人間情報科学とeラーニング,pp.96 表6-2を再掲(2022年5月30日参照) https://idportal.gsis.jp/~idportal/wp-content/uploads/housou-06.pdf

学習意欲を高める「ARCSモデル」


受講者の学習意欲をより高めたい方におすすめなのが「ARCSモデル」です。
ARCSモデルを活用すれば、研修の魅力を高め、受講者の「もっと学びたい」というモチベーションを引き出す研修設計が可能です。

プロセスは

  • Attention(関心)
  • Relevant(関連性)
  • Confidence(自信)
  • Satisfaction(満足)
の4つです。

たとえば、実際の研修に「面白そう」と受講者の興味関心を刺激する要素を盛り込んだり、何のために学習するのか・学んだ成果を職場でどう生かせそうかといった関連性を提示して「やりがいがありそう」という思考を引き出します。そして受講者に何らかの成功体験を経験させ「やればできそう」と自信を持たせた上で、少し難しい課題を与えて「やってよかった」という満足度を高める、といったような流れです。
「ARCSモデル」は動機付けに関する心理学の理論を結集して研究された実用性の高いモデルで、50ヵ国以上で使われるなど高い評価を受けています。この後ご紹介するLMS(ラーニングマネジメントシステム)の設計にも活用されています。

テストを組み込んだ「TOTEモデル」


TOTEモデルとは、研修目標(ゴール)に到達したかをテストでチェックする考え方です。

  • テスト(TEST)
  • 操作(Operation)
  • テスト(TEST)
  • 出口(Exit)
の4つのプロセスから成ります。

1つ目のプロセスが「テスト」になっていますよね。
TOTEモデルでは、まず研修前の状態でテストを行います(事前テスト)。このテストで基準をクリアしていれば研修は実施せずに終了です。基準をクリアしていなければ必要な研修を行い、再度テストを行います(事後テスト)。基準をクリアするまでこのプロセスが繰り返されます。常にゴール(目標)への到達状況をチェックし、教育研修が一定の成果を上げたらその時点で終了という、効果と効率の向上を目指すモデルとなります。

これまでの企業内研修では受講者に一律で研修を実施するやり方が主流でしたが、TOTEモデルを導入すれば、事前にテストを行って受講者のレベルを把握した上でレベルに応じた研修を実施できるようにもなります。TOTEモデルに基づく研修は、従来の研修に比べて多くの課題を解決できる可能性があります。

TOTE モデル型研修

従来型研修

比喩:診断してから必要があれば治療を始め,完治するまで続けるようなもの.

比喩:診断せずにとにかく治療を始め,完治しなくても途中でやめるようなもの.

既にできる人は事前テストで合格・終了年,職場に戻るか次のレベルの研修に進むため,研修受講者全員に時間の無駄が生じない.

既にできる人は混在しているので,退屈したり,時間の無駄になったりする.
研修がやりにくく「落ちこぼし」や「浮きこぼし」が不可避.

事後テストで不合格の場合は終了を認定しないが,できるまで再チャレンジの機会が与えられる.認定までの所要時間に個人差が生じるのは,学ぶベースが個人によって異なるため不可避だと考える.

時間が来れば,できていてもできていなくても(あるいは,そのどちらかすらも分からない場合でも)全員研修修了とみなして認定する.

背景にあるような考え方:習得主義.(プロセスよりも結果を重んじて,できるようになったらその場で修了,できるまでは修了と見なさない.)

背景にあるような考え方:履修主義.(結果よりもプロセスを重んじて,できるようになってもならなくても一定の研修時間が経過したら修了とみなす.)

鈴木克明(2015).研修設計マニュアル:人材育成のためのインストラクショナルデザイン,北大路書房,pp.9の表1-1を再掲

ID第一原理


ID第一原理とは効果の高い学習環境を生み出すための要件がまとめられたもので「五つ星インストラクションの要件」とも呼ばれます。
研修プログラムを設計する際の指針として使うことができます。

問題:実際の職場で起こりそうな問題に挑戦する

現実的な課題を題材とすることで、学習者の興味を喚起し、研修の有用性を認識させることができます。

活性化:持っている知識や経験を活用する

過去の経験や知識と新しい知識を結びつけることで構造的理解や応用性の習得を促進します。

例示:たとえを見せる

実際にお手本としてやってみせたり、実物を準備してリアルな体験を実施したりすることで、学習効果や習得の度合いを向上させます。

統合:研修と現場とを統合させる

研修で学んだ知識や技術を実際の仕事現場で活用できるよう、振り返りや適切な支援を行います。

9教授事象


9教授事象とは、効果的な研修のプロセスを9つに分けてもまとめた理論です。
わかりやすいように「導入」「実践」「評価・定着」の3グループに分類されることが多いです。

導入

 1.学習者の注意を喚起する
 2.学習者に目標や目的を知らせる
 3.学習者に前提条件を思い出させる

実践

 4.新しい事項を提示する
 5.学習の指針を与える
 6.練習の機会をつくる

評価・定着

 7.フィードバックを与える
 8.学習成果を評価する
 9.保持と転移を高める

オンライン研修に最適な
インストラクショナルデザインのモデルとは

インストラクショナルデザインの5つの理論・モデルをご紹介してきましたが、最近増えているオンライン研修やeラーニング研修の設計に最適なモデルがもう1つあります。
「ラピッドプロトタイピング」といわれるものです。

ラピッドプロトタイピング


インストラクショナルデザインの5つの理論・モデルをご紹介してきましたが、最近増えているオンライン研修やeラーニング研修の設計に最適なモデルがもう1つあります。
「ラピッドプロトタイピング」といわれるものです。

インストラクショナルデザインに基づいた
人材育成に役立つシステム

企業においてインストラクショナルデザインに基づいた人材育成を実施するとき、それを助けてくれる便利なツールをご紹介します。

LMS(ラーニングマネジメントシステム)


これまでのLMSといえば「eラーニングコンテンツを一律的に配信するシステム」というイメージが強かったのではないでしょうか?

しかしながら近年のLMSは、eラーニングだけでなく集合研修やWeb会議システムによるライブ授業の出欠・受講データを一元管理できたり、アンケートやレポート提出機能といった多機能な仕様が標準となりつつあります。

さらにLMSには、学習進捗管理というeラーニングならではの機能が搭載されています。学習者のログイン状況や受講頻度、テストの結果、間違った問題や苦手な分野、規定のコースを完了したのかどうか――これらの蓄積した学習履歴を活用して一人ひとりに最適なコースを提供するなどよりよい学習につなげる取り組みが注目されています。

こうしたLMSを活用することで、次のようなインストラクショナルデザイン的人材育成が実現可能となります。

商品自体で差別化することが難しくなった今の時代において、コンテンツマーケティングのアプローチは重要な施策になると思います。

● 受講アンケートや事後テスト、上長アンケートによる効果測定を行う<ADDIEモデル>
● 謎解きクイズやヒヤリハット事例動画など受講者の興味関心を惹きつけるコンテンツを視聴したうえで、関連性の高い教材を学ばせる<ARCSモデル>
● はじめに研修対象者に事前テストを実施したうえで、一人ひとりに受講すべきコンテンツをレコメンドする<TOTEモデル>

また、教材作成が簡単にできる機能を有したLMSを使えば教材の修正も社内で常時可能となるため、まずは設計開発を行い、修正を重ねて完成をめざすラピッドプロトタイピングにも適しています。
扱う教材もパワーポイントのスライド形式のものから、テスト教材、動画コンテンツと多種多様なタイプを作成・配信可能な高機能LMSがスタンダードとなりつつあり、企業の人材育成をサポートしています。

タレントマネジメントシステム


企業戦略を練るうえで適材適所に人材を配置したり、企業力向上のために個々のスキルを計画的に向上させることは極めて重要です。そのために有効なのがタレントマネジメントシステムです。タレントマネジメントシステムは、社員一人ひとりの基本情報や能力、保有スキルをデータ化し、一元管理・分析することで、戦略的な人材育成や人材配置、教育計画に役立てることができます。

こうした「データ収集と分析」は、インストラクショナルデザインにおけるADDIEモデルの実践に必要不可欠なものです。高度なタレントマネジメントシステムであれば、自動的にグラフ化やドリルダウン分析ができるため、課題の抽出に使えますし、アンケートツールを使用すれば教育コンテンツに対する受講後の評価を得ることもでき、インストラクショナルデザインを取り入れた人材育成がスムーズに進む可能性が期待できます。

まとめ

企業研修を魅力的で効果的なものに生まれ変わらせると共に無駄なコストや時間をカットできるインストラクショナルデザイン。キャリアや働き方が多様化するいま、一人ひとりに合わせて、また職場の課題に対して本当に必要な学習内容を提供するインストラクショナルデザインの考え方は、現代にこそ必要なものといえるでしょう。

デジタル・ナレッジでは、インストラクショナルデザインを適用した企業研修ソリューションサービスやeラーニング教材の作成支援を行っています。オンライン研修・eラーニング研修の設計や運用、コンテンツ作成に課題をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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