地域創生☆政策アイデアコンテスト2017に協賛企業として参加しました

By | 2017年12月19日

地方創生の様々な取り組みを情報面から支援するために、経済産業省と内閣官房(まち・ひと・しごと創生本部事務局)が提供している地域経済分析システムRESASというのがあります。地域ごとの人口構成や推移を未来予測含めて確認できたり、産業の分析や人の流入などの各種データが提供され、地域の分析に役立てることができます。国の事業につき、もちろん無料で提供されています。

弊社はこのRESASの使い方を学ぶeラーニングシステムRESASオンライン講座を提供しているのですが、それがご縁で、先日行われた『地域創生☆政策アイデアコンテスト2017』の協賛企業としてコンテストを支援させていただいております。

先日12月16日に東京大学・伊藤謝恩ホールで行われた最終審査会&表彰式に参加して来ました。

全部で900を超えるエントリーの中から、高校生・中学生以下の部5組、大学生以上一般の部5組の計10組がファイナリストとして選ばれ、当日プレゼンをしていただき、審査員による審査でそれぞれの部で地方創生担当大臣賞1点と優秀賞1点が選ばれました。さらに協賛企業賞があり、デジタル・ナレッジ賞も設定されました。

デジタル・ナレッジ賞は:

「観光で吉野町の付加価値額を生み出す」
所属/チーム名等: 観光ビジネス研究会(若島浩文)

 こちらのチームを表彰させていただきました。吉野町の観光における問題点をデータから分析し、また、類似する長瀞町との比較で効果的と思われるポイントを導き出し、吉野町の魅力を引き出すための施策を検討なさっていました。きっちりとデータから展開なさっている様子や、それを統括的にまとめ上げる解決策(プロデューサの創設)が良かったです。

大臣賞、優秀賞、協賛企業賞の一覧はこちらです。

発表はどれも唸らされ感心したのですが、中でも高校生・中学生以下の部で大臣賞を受賞した福島大学附属小学校の「ふくしまにぎわい大作戦(地元商店街を盛り上げるために私たち小学生ができること)」が特に印象深かったです。

この発表は小学5年生の2人の児童によるプロジェクトなのですが、昨年のアイデアコンテストで受賞された福島の発表に触発され、自分も何かできることがあるのでは?と、廃れゆく福島の商店街をなんとか活性化しようという思いに端を発し、RESASを使ってデータ分析をして状況を客観的に把握し、その中でできることを探って、様々なアイディア、お年寄りとの降雨流現実的なものから自動運転車の社会実験場の提案などちょっと先のテクノロジも駆使して展開する様子は、まず内容がしっかりしていて圧巻でした。

それに何と言ってもその情熱やひたむきさに心を打たれました。福島の商店街をなんとかしなきゃ! と、人ごとではなく我がこととして捉え、純粋に、まっすぐに活動する様子が実に良かったです。この活動をまず始めた人がいて、お友達が興味を持って参加してくれ、活動の輪が広まったというのもいいですね。

さらにプレゼンテーションもとても上手でした。大勢の観客を前にステージの上で物怖じせず、しっかりはっきりと話していただけではなく、観客や審査員をも巻き込む工夫も入れており、例えば時間内で説明できない活性化のアイディアは、「アイディアがあるので、もしお聞きになりたい場合は、質問してください」と誘導してみたり(小学生にこう言われたら、審査員は質問せざるを得ない)、話したいことを話すのではなく、プレゼンを受ける側の印象まで考慮した内容で、大人顔負け、いや、それ以上のプレゼンでした。

うちの子供より1つ上の子たちでしたが、その思いの強さやプレゼン能力の高さに舌を巻きました。東京の子、少なくともうちの子とは違う高いレベルで問題意識を持ち、それぞれの社会との接し方をしていて、我がこととして課題解決に取り組む姿勢は、本当に素晴らしいなと思った次第です。

 

大学生以上の部で大臣賞を取られた香川大学のチームの「小豆島×迷路民泊×空き家~空き家が島の宝に!?迷路民泊を起点とした観光振興で小豆島がもっと元気に!!~」も、大学生の若いチームが小豆島の活性化を我がこととして捉え、なんとかしようとデータを分析し、その上で、ネガティブ要素をプラスに変える「斜め上」の発想=アウフヘーベンした結果、不便な場所を、あえて「迷路民泊」というコンセプトで宝に変えるという発想の転換でまとめ上げました。一歩先だけを見るのではなく、離れた場所から鳥瞰したり、データを分析して弱みを顕在化した上で強みにつながる要素を考えたりというクールな部分と、我がこととしてなんとかしなきゃという思いが相まって達したモデルだと思います。

そこに生きる若い人が、RESASのデータの力も借りながら、地元の将来をプラスに変えよう活動する様は、素晴らしいなと思った次第です。

これは学生だけでなく、社会人や地方職員の方も同様で、岡山県備前市の市の職員の方々が発表した「「ついで」の+3Hから「つい・・・」での+10H(住)プロジェクト」は優秀賞を受賞されましたが、このままだと人口減少で備前市が消滅してしまうという危機感を発端に、備前市に住んでもらうために何が問題なのかをデータから分析し、施策を練っていました。実現すればきっといい街づくりになることでしょう。

 

私は学習履歴データを分析したり施策を検討することがよくありますが、客観的なデータへの眼差し、そのデータを積み上げた先にある背景のようなものをあぶり出し、その背景を視野に入れた上で効果的な可視化を行ったり、施策を練るというのがデータサイエンティストの仕事のように思います。データを分析する専門性だけでなく、業務の内容を熟知した上で導き出される結論に意味があります。

このRESASを活用すると、前段のデータ分析に関しては専門的な知識は必要なく、どなたでも簡単にデータ分析を行うことができます。今回の地方創生アイデアコンテストで垣間見れたように、データ分析そのものに重点があるというより、「我がこと」として捉え、考え抜いて、調べつくし、結論を導き出す行動にこそ意味があります。ただそれを支えるビッグデータには大きな意味がある、データにはその力があると再認識もした次第です。

 

今回発表された10のアイデアが形になり実現されることを願います。

 

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